業界の常識について考える

atsuhirolaw2005-12-29

1 生活していく中でこの商品・このサービスはなぜこんなに高いんだろうと疑問に思うことがある。例えば,かつてのメガネなんかがそうであった。今でこそ街を歩けば,1万円以下で買えるメガネ屋が乱立しているが,ほんの数年前まではメガネは3〜4万する高価なものであった(しかし,その安いメガネ屋のメガネは中国からの輸入品で,レンズも規格品であり,やはりそれなりである。)。
 理髪店もそうである。ムダなサービスとコストを一切廃して10分1,000円の価格設定で成功している(しかしこれも,人件費がやった人数×500円だそうであり,人件費のコスト削減という問題がある。)。
 料金があってないようなサービスといえば,葬儀代もそうである。料金の内訳を明確にして適正価格をモットーにして成功している会社もあるそうである。

2 高い商品といえば,「かつら」が代表であろう。かつらの価格についてご存知ですか。私は利用したことがないので知らなかったが,なんと一個50〜80万円、場合によっては100万円もするそうである。
 その理由は,千億円規模とされるこの業界は大手の2〜3社が独占状態にあり価格競争が起きていないことと,大々的な広告宣伝費が価格に上乗せされているからです(実は製品代の半分以上が広告宣伝費)。
 さらにひどいのは,かつらは消耗品なのだそうである。2〜3年で寿命がくるそうである。こんなランニングコストがかかる商品も珍しい(中古車だってもっと乗れるはずである)。しかし,大手メーカーの担当者は,初めてかつらを購入するお客に対し,「寿命は使い方によります‥」「何かあったら困りますので,スペアもご購入いただくことをお薦めしてます」と不安と無知につけこみ,高額な商品を販売していた。
 かつらというのは特殊な商品で,購入者は、購入にあたりなかなか他の人に相談できないという点がある。したがって,お客は大手メーカーの言いなりになっていたという現状が存在した。最近は,そこに風穴をあけるべ会社も登場しているようであるが,なかなか大手の牙城を崩すのは困難であろう。