三菱UFJニコスの履歴表示は変わるのか

 クレジットカード大手の三菱UFJニコスは30日,カードローンやキャッシングと呼ばれる貸し付けの利用者から過去の払いすぎた利息の返還請求を受けた際,利用履歴がないと答えたにもかかわらず,実際には履歴が存在するケースが見つかったと発表したのである。

 開示漏れの履歴は,最大で計約4万6000件に上り,ニコスは履歴を再調査し,該当者が払いすぎた利息を返還するという。

 利息返還の対象である1991年9月から95年7月までの履歴を,管理システムが認識していなかったことなどが原因とみられるという。「マイベスト」の商品名のカードローン利用者などが対象になる。

 これまで,三菱UFJニコスは,95年7月からの履歴しか出してこなかったが,これからは91年9月から出してくることになる。以前は,推定計算していたが,正確な履歴に基づいて計算する結果,過払いも増えることになろう。親会社の銀行もこのことは許容しているのだろう。サブプライムで損失を出すよりは,長年高金利を払い続けてきた顧客に,生活再建資金としての過払金を返還した方が,社会のためになるという価値判断か。
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