弁護士への業務妨害1

atsuhirolaw2006-01-06

 弁護士人口の増加や社会の変化に対応して,弁護士への業務妨害が近時やや増加している。
1被害を受ける弁護士
 女性の弁護士が被害を受ける率が高い。
2妨害の態様
 脅迫・面談強要,懲戒申立,いたずら電話,名誉毀損,暴行の順である。
3妨害者の属性
 暴力団等の反社会的勢力28%,人格障害者26%。
4事件との関係
 破産倒産,離婚・男女関係・DVの順である。不動産事件は意外に少ない。
5対抗措置 
 警察への連絡や各弁護士会業務妨害対策委員会を組織して対応している。
6最近の業務妨害の事例
 やみ金業者による爆弾予告電話(宮城),虚偽の寿司注文(愛媛),離婚事件の相手方男性が出刃包丁や灯油を所持して法律事務所に弁護士らを監禁した事件ー新聞にも掲載された(新潟),同じく離婚事件の相手方男性から顎を切り付けられた事件(千葉・成田),事件の依頼者から灯油を体にかけられ火を付けるぞと脅された事件(福岡)などである。
 弁護士を不当に利用しようしたり,陥れようとする者への適切な対応のほか,業務妨害への対応が弁護士の2大リスク管理といえよう。