■2005/11/11 (金) 現行司法試験受験生の法科大学院進学

 先日,現行司法試験受験生のための法科大学院既習者コース進学というガイダンスをみた。2人の受験生が登場したが,彼らはいずれもわずかばかりの差(短答1点,論文0.5点)で今年の現行試験に合格せずに,来年からは法科大学院に進学するそうである。
 彼らは今年現行・法科大学院両者を視野に入れて行動していたし,ガイダンスの話を聞く限りとても優秀な人材であると感じられた。
 その話の中で,「法科大学院に行くことは司法研修所の前期修習を前倒しで行うことであり,むしろ一歩前に行くことである。」との表現が印象に残った。法科大学院で学んでいる学生には過酷なカリュキュラムをこなしながら切磋琢磨しており,さらに要件事実や事実認定なども学んでいる,個性豊かな者が多数いるということであろう。彼らが弁護士になれば,弁護士界も今までと異なった様相を呈するだろう。
 これらを踏まえると,来るべき弁護士3000人(正確には2700人)時代ーこの点については後に詳しく述べてみたいーを迎えて,現行合格者も自己研鑽などに勤めないと淘汰されてしまうという厳しい時代が近づいているようである。