■2005/11/12 (土) 民事系の起案について

 民事系の考試(通称2回試験)や修習中の起案について,当該起案の出来不出来は一次的には問題(記録)の作り方にかなり依存する面が多い感じがする。
 民裁については,配布される記録の訴状や準備書面で,訴訟物や要件事実に関する情報がどれだけ削られたり余計なものが付加されたりするかによって,答え方や問題点の発見がかなり異なってくる。
 民弁については,部分部分に「準備書面(省略)」というおよそ実務ではあり得ない記録が提示されて,結局証人尋問からフィードバックして最終準備書面を作成しなくてはならず,まさに記録のブランクを推理するかの如くで,これまた問題(記録)によって左右される。
 まあ,他を凌駕するだけの力があれば別であるが,そうでない通常の実力の者であれば,問題との相性の「出たとこ勝負」になるのである。
 そうはいっても,我々は試される身なのであるから,現実にはどんな問題が出でも一定程度の解答ができる実力を身につけなければならないのである。